広島の陸軍被服支廠

広島には旧陸軍の被服支廠がありました。かなり以前より保存して活用するのか、取り壊すのかといった議論があったのですが、最近また熱くなっています。

旧陸軍の広島被服支廠
旧陸軍の広島被服支廠

この被服支廠については “安芸の国から" でより詳しく記したいと思っているのですが、ずっと更新できず…

それはともかく、この被服支廠を保存するのか、取り壊すのかという話。この建物(倉庫)は4つ残っています。広島県が保有するものが3つ、国が保有するのが1つ。国は原則的には取り壊しという考え。県は本心はわかりませんが、4つとも保存したいという広島市がそういうならば、広島市が相応の資金負担をするのならば考えましょう、という感じ。

これまで私的には遺構そのものよりも、それを伝える気持ちというかナニカが大切と思っていましたが、歳をとって感じ方がかわったのでしょうか、久しぶりに大津島の魚雷発射試験場跡を見てからは、やはり遺構そのものが持つ力というのは小さくないと感じます。何も意識していなかった者に訴える力というか、何かを感じさせる力というか。

「この世界の片隅に」の片渕須直監督がこの被服支廠を見学して自身の意見を発してたりします。どういった意見だったかはここではリンクさせませんが、こういった影響力のある方も基にしている被服支廠。より多くの方に知ってもらって、それぞれの意見を持っていただきたいと思います。

保存されるのか取り壊されるのかは思いだけではどうしようもありません。でも、そういった建物が戦後75年を迎えようかというときまで残っていたことを少しでも多くの方の記憶に残るように。